奈良のいけばな教室レポートと3分でわかる花 【奈良 西大寺 奈良女子大学 日本料理おばな 奈良ウェルネス倶楽部 いけばなにおける陰陽】
6月1週目の備忘録です。
その週に行ったお稽古内容と、花の取り合わせ、植物のちょっとした豆知識を掲載しています。
花の取り合わせや豆知識は普段のお花選びの参考にしていただけます。
【教室レポート】
今週は奈良市の三条通教室、奈良女子大学華道部、日本料理おばな様、奈良ウェルネス倶楽部様でお稽古を行いました。
※週間のまとめ動画はこちらです。
30日は奈良女子大学でお稽古でした。
紫陽花、ヒマワリ、ふとい、黒百合でした。
時季ということもあり、紫陽花を主体に生けていただきました。
ヒマワリで太陽を、フトイで雨を表現しています。
※フトイの過去記事はこちらを参照ください。
※動画はこちらです。
2日と4日は奈良市の三条通教室でのお稽古でした。
生花は紫陽花の1種生けを
自由花は紫陽花、ヒマワリ、ふとい、黒百合でしました。
紫陽花の生花はなかなか難しいのですが、生けあげてくださりました。
3日は日本料理おばな様でのお稽古でした。
2日と同様で生花は紫陽花の1種生けを
自由花は紫陽花、ヒマワリ、ふとい、黒百合でしました。
皆さん上手にいけていただきました。
ここにくると、いつも照明が本当に綺麗だなと思います。
※動画はこちらです。
4日は午後、奈良市の西大寺にあります奈良ウェルネス倶楽部様でお稽古をしました。
この日は、お1人が体調を崩されて欠席されたので、
プライベートレッスンでした。
話のテーマは、『いけばなにおける陰と陽の考え方』でした。
書や花、絵など日本のデザインに共通して言えることとして、陰陽の考え方があると思っています。
いけばなではどのように陰陽を考えていけばいいのかそんなことについて触れました。
これに関しては後半部分に触れたいと思います。
※動画はこちらです。
【本日の話題 いけばなにおける陰陽について】
いけばなにおいてはあえてバランスを崩した中で、均衡をとるという考え方があります。
アレンジメントやフラワーデザインのような、正三角形や黄金律という考え方に基づいたものではなく、不等辺三角形という形で表現します。
そして、不等辺三角形にすると見た目がどうしてもバランスが崩れてしまうので、そこに色や大きさなどの要素でバランスを取るようにしていきます。
その時の色の明暗や、サイズの大小や疎密などを上下、左右で考えてあげます。
これがいけばなにおける陰陽です。
対語関係とでも言うのでしょうか。
すなわち、いけばなにおいては、陰陽と対語は同じ意味なんです。
この時のバランスというのは、経験で養っていくしかないのですが、これができれば上手にいけばなをいけることができます。
話は変わりますが、型というのはそもそも、教えやすくするためと、教わりやすくするためにできたものです。
利休の言葉に守破離という言葉がありますが、いけばなにおいて、離が型を離れる段階になります。
離になると、先ほどのような陰陽関係を理解した上で、花をいけていく必要がありますので、難しく感じるんですね。
自宅でちょっといける一輪挿や、花瓶に飾る花なども陰陽関係がわかると、非常に綺麗に飾れます。
写真は露草です。
家のそばに咲いていたので、少し飾りました。
いけばなでは、型を覚える中で、徐々にいけばなの美感や陰陽関係に関しては習得していけます。
いけばなを上手にいけるには、陰陽関係の理解が必要だということです。
私自身の指導の中では、陰陽関係ということを意識して、手直し、指導を心がけています。
この辺りの話は、また追ってお伝えしていければと思っています。
引き続きよろしくお願いします。
田中 拝