奈良の生け花教室 池坊中央研修学院 専門科B 第4期
先週は1週間、月曜~金曜まで奈良から京都にある池坊の本部まで
生け花の学校のために通っていました。
3年前から、京都の池坊本部にある池坊中央研修学院という
学校に毎年通っています。
こちらは主には池坊の看板を背負って教授者としての道を
歩みたい方が学ぶ場所です。
午前中は講義、午後からは実技という形で行われています。
奈良から毎日通うとなると、なかなか大変なのですが、
生け花教室を運営していく上での基礎となる
花の技術や知識を体系的に教わることができるので、
楽しく通わせてもらっています。
こちらの中央研修学院に在籍される教授の先生方は
池坊の家元から直接、教授として任命されていまして、
全国から選りすぐられた教授陣をそろえています。
この教授になるのもかなり狭き門ではあります。
私の父も昔はこちらの道を目指していた時期がありました。
話は戻りますが、この週は、月曜~金曜までそこで作品をいくつか
生けました。
通常は5日間丸々授業があるんですが、
今期は最後ということもあり、最後の1日は終了式に使われますので、
4作を4日でいけるという形になりました。
まず初日ですが、新風体立花の授業でした。
作品としては、山に取りにいったり、花屋さんでみつけたもので
生けました。
氷室杉が比較的いけばなの花材としては珍しく、
また竹シャガの長いのもとあるルートから調達できたので、
出合いを大切にする新風体作品を
気持ちよくいけることができました。
2日目は生花新風体の授業でした。
実技は何でもよかったんですが、とりあえず株分にしてみました。
緑から黄色に変わりつつあるアンスリウムの葉を
たまたまみつけました。
それをどうにかして生けたいと思い、ミニフリージアの黄色と
アプライトの柔らかな雰囲気に春の訪れを感じさせました。
3日目は自由花の講義でした。
花器を自由に作ってもいいという授業でした。
ランチョンマットを使って、作りました。
ランチョンマットが艶感があるので、ライムポトス、チューリップアンスの
艶のある少し柔らかめの物を中心に使いました。
作品に変化をもたせるのに、動きのあるアリアムリーキを
あしらいました。
遊び心でてんとう虫のシールを貼り付けて、春らしさを強調しました。
4日目は講義はなく、朝から1作生けたものを
担当の教授陣が採点・講評を直接してくださる
通称”試作展”と呼ばれるものがありました。
ここでは、立花新風体を生けました。
冬から春への季節の移り変わり、1月~3月という
一定の範囲の時間をいけました。
意識は縦横奥行きという3次元的な考えではなく、
時間を加えた4次元的な考えに向き、制作しました。
こんな感じの1週間でした。
引き続き当教室をよろしくお願いします。
田中拝