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奈良のいけばな教室レポートと3分でわかる花 【奈良 いけばなを楽しむ会 蝦夷菊】

4月5週目備忘録です。 その週に行ったお稽古内容と、花の取り合わせ、植物のちょっとした豆知識を掲載しています。

花の取り合わせや豆知識は普段のお花選びの参考にしていただけます。

第3回のいけばなを楽しむ会をさせて頂きました。

今回は7名の方にご参加いただきました。

教室での開催自体は9名か10名の参加で限界が来そうです。 道具が揃っているだけに可能な限り教室でしたいと思っています。

今後は定員に達したらその回はお断りしないといけなくなるかもしれません。

個人的に今回の中で、一番良かったと思う作品です。

基本的にこの会では、手直しやアドバイスを求められない限り

できるだけ自主的に取り組んで頂く事にしています。

違う角度からですが、綺麗に入っていると思います。

ほぼご自身でされているので、見事だと思います。

ご本人は着物でこられていましたが、

そういう所も含めて、美感をもってらっしゃるのだと思います。

こういったの作品もありました。

斬新で良かったです。

てまり草の中に、蝦夷菊とこでまりをあえて埋め込まれました。

抽象的な表現の作品だと思います。

非常によい個性がでていると思いますし、

私自身新しい気づきがありました。

他の作品も紹介していきます。

アルストロメリアと玉しだです。

これも抽象的な表現です。

どこか、何かのモニュメントのようにも見えます。

面白いですね。

小菊、スターチス、つつじ、SPカーネーション、かすみ草です。

様々な花の色合いが違う中で、つつじの緑が

上手くそれぞれの強さを消してくれています。

陸上競技でスタートした瞬間にも見えてきます。

緑、ピンク、黄色、紫、赤の五色が五輪をも彷彿させます。

花を多めにいれるとどうしてもアレンジメントになりがちなので

難しいですが、少し左右の軽重をはかって、

左右対称になり過ぎないようにされているのが伝わってきます。

こんな感じでさせて頂きました。

あとお二人いらっしゃったのですが、

私が作品写真を撮り忘れてしまい、掲載できませんでした。

残りの写真はインスタグラムに投稿していますので、そちらをご覧下さい。

次回からは花をいけるときの

構成の作り方についてお話をしていきたいと思っています。

ちなみにこれは私の作った見本です。

蝦夷菊と、こでまりです。

蝦夷菊の葉の感じが好きで、良く使います。

中国北部の原産です。

江戸時代は菊文化が発達した時代です。

元禄の頃には、菊をラッピングして贈答用に渡していた菊図が

土佐光起の描いた絵巻物に載っていました。

品種も数多くあったそうです。

正徳年間になりますと、菊の栽培が一気に盛んになります。

この頃に菊の品評会が始まりました。

野暮なことを嫌う江戸の人は、春の桜を『さきの花』、

秋の菊は『のちの花』とよんだそうです。

1つの台木に100種類の菊を継ぎ、それを同時に咲かせる技術が

生まれたことなどもあり、菊の鑑賞が日本で盛んに行われるようになりました。

そんな中、蝦夷菊は中国からわたってきたといわれています。

粋なもの、珍しいものが好きな江戸の人達に、

普通の菊とはまた違った姿が、好まれたのではないかと思います。

これからも可能な限り、毎週開催していこうと思っています。

これまで以上に奈良を文化度の高い、京都に負けない町にするためにも

継続して取り組んでいきたいと思っています。

田中 拝

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